お知らせ

2026.03.26
「点」のマッチングから、キャリアを支える「線」の体験へ。「もっとも選ばれるプラットフォーム」実現のための価値と進化

i-plugの主力事業であるOfferBox。そのプロダクトマネジメントとマーケティングを統括している達山さんにOfferBoxが目指すことや提供価値について聞きました。

株式会社i-plug

達山執行役員/プロダクト戦略本部 本部長

新卒で総合系コンサルティングファームに入社し、総合商社や金融機関向けのリスクマネジメントコンサルティングに従事した後、2009年株式会社ディー・エヌ・エーに入社。広告事業、マーケティング、メディア事業のマネジメントポジションを歴任。その後、2019年株式会社ベーシックに入社。執行役員としてメディア事業の成長を牽引したのち、2021年株式会社kubell(旧Chatwork株式会社)に入社。SaaS事業領域のマーケティングを統括。2024年3月i-plugに入社し、プロダクトマネジメント及びマーケティング領域の統括を務め、2025年4月より執行役員に就任。

 

OfferBoxが提供する「納得の就活」とは

i-plugでは、OfferBoxが提供すべき価値を「就活の納得度を最大化すること」であると考えています。私たちが目指すのは、単にOfferBoxを通して「内定先を決める学生の数を増やすこと」「企業が採用できた学生数を増やすこと」ではありません。OfferBoxを利用し、納得した状態で就職活動を終えた学生と、採用活動を終えた企業を増やすことです。私たちは双方がそういった状態で終えた就活や採用のことを「納得の就活」と呼んでいます。
「納得の就活」を学生が実現するには、以下の3つの要件が必要だと定めています。

1.選択や意思決定の軸が形成されていること
・自分を知っていること
・社会を知っていること
・社会と自分のつながりをイメージできていること

2.企業や組織との相互理解が深まっていること
・自分を正しく企業が知ってくれていること
・企業が本当の姿を伝えてくれていること

3.やれることは、やりきった感を感じていること
・自分を伝え切ることができたこと
・伝え切るための十分な努力ができたこと
・選考結果に対する納得感があること
・やらない後悔がなかったこと

企業と学生のマッチングを支える、OfferBoxの価値と設計

内定数や採用数といった「数字」ではなく、なぜ目に見えにくい「納得」をプロダクトとして追うのか。それは、i-plugが「つながりで、人の可能性があふれる社会をつくる」というミッションを掲げているからです。ミッションの実現を目指しているからこそ、プロダクトとして提供すべき価値を「納得」と捉えています。

i-plugのミッションには、各々の能力や個性を発揮した先に、人はもっとイキイキと働ける社会があるという考えがあります。そして、誰もがワクワクしながら可能性を広げられる社会づくりを目指しています。OfferBoxは、社会に出る第一歩となる「ファーストキャリア」につなげるサービスです。ファーストキャリアはその後の人生の可能性を左右する重要な土台となります。しかし現在の就活市場には、内定を勝ち取るための「攻略法」があふれ、学生がそれに沿って企業へ合わせようとするという状況が起きています。私自身、前職で面接官を務めるなか、こうした「攻略」が前提となる状況を目の当たりにし、違和感を抱いていました。
納得感のない内定は、入社後のミスマッチを生むだけです。それは企業と学生双方にとって、良くない状況です。だからOfferBoxは、学生と企業が本質的な部分でつながり、双方が「納得」して一歩を踏み出せる社会を目指しています。

従来のエントリー型による就活は、学生が「入りたい」と思う企業に直接エントリーできることがメリットです。一方で、「知っている企業」ばかりにエントリーが偏ってしまいます。OfferBoxは、知らない企業や業界からオファーが届くため、学生に新しい視野の広がりを提供します。企業には「待つ」採用から「攻め」の新しい採用手法を届けてきました。これにより、知名度や条件だけで判断されていた従来の状況から打破できた企業が多くあります。
また、就活は本来、学生と企業の双方が動くべきであるにもかかわらず、従来のスタイルだとコミュニケーションが「一方通行」になってしまいかねません。学生側の熱意だけが企業に伝えられ、相互理解が深まらないまま選考が進んでしまうケースも少なくありません。このコミュニケーションの非対称性を解決しているのがOfferBoxです。

OfferBoxがこれまで価値を提供できた理由は、「オファー型採用」という手法を新卒市場に生み出しただけではありません。プロダクト設計にも理由があります。たとえば「オファー数の制限」です。これは他のオファー型サービスにはない、OfferBox独自の設計です。OfferBoxでは、学生が同時に受け取れるオファー数は最大15通、企業側が1名の採用枠に対して送れるオファー数は最大40通に制限しています。あえて通数を制限することで、企業は一通のオファーに想いを込めます。そして学生は、届いた1社ごとのオファーに対して、承認をするか否かを考えながら就活を進めるのです。この「制約」が生むオファーの重みこそが、従来の就活では難しかった深い相互理解を深めることを可能にすると考えています。

OfferBoxが挑む価値の最大化と最大の壁

「納得の就活」を最大化させるために、プロダクトとして提供すべき価値は「マッチングの瞬間」だけではありません。その前後のプロセスにまで、体験価値を拡張していく必要があります。たとえば、学生が「自分を知る」ための自己分析支援や、企業が「本当の姿を伝える」ためのコンテンツ提供の強化などが挙げられます。さらに、企業と学生が出会ったあとも、相互理解を深められるサポートを広げていかなければなりません。
その一環として先日リリースしたのが、「スマートプロフィール作成」や「AIアバター面接練習」(※1)です。これらの機能は、企業と学生が出会うためだけにリリースされたものではありません。「納得の就活」の実現のための要件である「自分を伝えきること」「自分を知っていること」をサポートするための機能です。
このように、マッチングを「出会い」という「点」と捉えるのではなく、「納得の就活」へと至る「線」の体験まで純度を高めていくこと。それがOfferBoxとして挑戦すべき次の進化だと考えています。

「納得の就活」を実現するための最大の壁は、「就活市場の変化スピード」にあります。就活市場の変化はとても速く、今年の成功が次年度も通用する保証はありません。今年の課題を前提に考えられた改善策が、次年度には通用しない可能性すらあるのです。
だからこそ「市場が常に変化する以上正解はない」という前提に立つことが大切です。既存の仕組みや方法に固執せず、スピード感を持ってプロダクトを進化させる必要があります。この就活市場のスピード感こそが私たちの仕事のおもしろさでもあり、乗り越えるべき最大の壁だと感じています。

※1 OfferBox、作成済みのエントリーシートからプロフィールをAIが提案する新機能「スマートプロフィール作成」をリリース
        HRサービスは、誰かの人生を救える——生成AI機能「スマートプロフィール作成」に込めたプロダクトづくりの信念

プロダクトとマーケティングの一貫性が「強いプロダクト」を創る

現在私が担当している部門には、プロダクトマネジメント、マーケティンググループ、データ分析のメンバーが所属しています。通常、これらの組織が分かれていると、集客を担うマーケティングがユーザーに届ける「期待」と、実際の「プロダクト内の体験」との間に、わずかなズレが生じます。そういった状況に課題を感じている企業も多いはずです。しかしOfferBoxでは、「どのような第一印象を持ってサービスを使い始め」「どのようなプロセスを経て『納得の就活』を体験するのか」というストーリーを分断させることなく設計しています。この一貫性が、ユーザーを本質的な「納得」へと導くための強みです。
そして、同じ部門にデータ分析のメンバーが所属していることも強みです。「登録者が増えた」「オファー承認率が上がった」という数字を追うだけでなく、「行動をとった理由」を理解を掘り下げることができるからです。表面的に見えるユーザーの反応と詳細なデータを掛け合わせることで、課題やニーズをより高い解像度で特定することを可能にします。

OfferBoxを「もっとも選ばれるプラットフォーム」へ成長させる

現在、OfferBoxは「エントリー型と併用するサービス」と表現されることが多いです。これは「エントリー型ありきのサブサービス」として捉えられていると感じています。私たちの目標は、OfferBoxを「サブのサービス」から、就活の「メインプラットフォーム」へと成長させることです。その考えは、i-plugが掲げるVision2030「未来を担う若い世代から、もっとも選ばれるプラットフォームになる」に反映されています。

OfferBoxがこれまで成長したのは、社員一人ひとりがミッションに対してひたむきに進んできたからです。私はi-plugに入社した際、社員一人ひとりがミッションやビジョンに共感して働く環境に驚きました。これまでのキャリアでは経験したことのないほどの熱量を感じています。

しかし、OfferBoxのようなオファー型の採用サービスが市場に浸透してきた今、その「想い」だけではさらなる成長を見込めません。「ひたむきさ」に加えて「非連続な挑戦」が必要です。市場の変化を恐れるのではなく、むしろ自ら変化を作り出すこと。目指すべき未来から逆算し、今のやり方を進化させていくこと。この「非連続な挑戦」が組織全体に浸透したとき、私たちは最大の価値を提供できる新たなフェーズに突入すると思っています。
そして、私の部門だけでなく、組織横断で挑戦をやりきる姿勢が大切です。それが実現できたとき、OfferBoxはもっとも選ばれるプラットフォームになり、「納得の就活」が実現できると確信しています。