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#5 会社員時代に何を学んだ?どんなキャリア?/ シリーズ:中野さん!ちょっと教えてください。

インタビュー

#5 会社員時代に何を学んだ?どんなキャリア?/ シリーズ:中野さん!ちょっと教えてください。

  • #CEO

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i-plugの代表取締役 CEO 中野さんに会社や価値観など、あれこれ質問をぶつけるシリーズ「中野さん!ちょっと教えてください」。第5弾は「これまでのキャリアと学んだこと」がテーマです。

i-plugには、メンバーが大切にしている価値観を言語化した5Values(※)があります。5Valuesは、中野さんを含むi-plugの創業メンバーが経験し学んだ価値観が言語化され、多くのメンバーを迎え入れるなかで自然と変化してきて現在の5Valuesになりました。中野さんのどのようなキャリアや学びを通じて5Valuesの土台ができたのか。始まりがわかるインタビューでした。

※i-plugの5Values(変化を楽しむ/全てのステークホルダーに対してフェアである/共創しながら価値を出す/創造的な意思を尊重する/主体的に取り組み、成果創出にこだわる)
https://i-plug.co.jp/company/mission/

株式会社i-plug

中野智哉代表取締役 CEO

1978年兵庫県生まれ。 2001年中京大学経営学部経営学科卒業。
2012年グロービス経営大学院大学経営研究科経営専攻修了(MBA)。
株式会社インテリジェンス(現パーソルグループ)で10年間求人広告市場で法人営業を経験。 2012年4月18日に株式会社i-plugを設立し、代表取締役CEOに就任。
趣味は釣りとテニス。

 

今に活きる多くのことを学んだ会社員時代

i-plugを起業する前は、営業の仕事をしていました。ブラック企業、中小企業、大手企業と様々な環境で営業を経験。当時は「こんな仕事辞めてやる!」と思ったこともありますが、結局辞めずに続けていたのは、仕事が好きだったからだと思います。成果をあげることの楽しさ、お客様のために行動する大切さ、組織全員で成長する面白さを学びました。この学びは、i-plugを経営するなかでも大切にしています。

1社目:ねばって成果を出すことの楽しさを知った若手営業時代

大学卒業後、すぐに就職しませんでした。目的や志があって就職しなかったのではないです。不真面目な学生だったので、大学を卒業できるか分からなかったので就職活動をしなかっただけ。なんとか大学を卒業したものの、当時はお金もなかったので実家に戻りました。

就職したのは大学を卒業してから約2ヶ月後の6月。新聞の折り込み求人の営業職として入社しました。今思い返すと、まさに「ブラック企業」でした。昼休憩は15分だったり、外出の際は営業車にGPSが搭載されていたり、トイレ休憩さえも1分単位で報告しないといけない日報があったり。

働く環境はさておき、真面目に働いていたので、営業としては良い経験をたくさんしました。私が営業を楽しいと思ったきっかけは、とある美容室のお客様との出会いです。最初に訪問営業してから、長い間心を開いてもらえず…。約2ヶ月間粘った末、契約に結びつきました。新聞の折り込み求人の営業成績は、求人を掲載するスペースの大きさと期間の長さが重要になります。そのお客様が「中野さんの粘り強さに負けた」と、大きなスペースを長い期間使いたいと言ってくれたのです。おかげで、営業として成績が上がり、成果にこだわりお客様に向き合う面白さを学んだ1社目でした。

2社目:努力が「お客様のために」なることを学んだ

1社目を退職し、求人広告会社に転職しました。当時の上司と出会えたことが、私の営業人生の大きな転機だったと思います。その上司と出会うまでは、目的もなく、とにかく誰かに会って、電話をかけて、飛び込むことが正しい営業だと思っていました。売上目標に対してのアポ数や架電数など、目標を細分化してKPIを考えることを教えてくれたのです。

営業の考え方を学んだ一方で、私の営業成績は会社内で断トツの最下位。人一倍、先輩の営業方法や業界の勉強など、努力したつもりでした。「あー、今日も売れないな」と感じる毎日。そんな日々を繰り返していたある日、自分のなかで吹っ切れたタイミングがありました。「自分で考えるだけでなく、どうしてダメだったのか聞こう」と思い立ちます。多くのことをお客様から教えてもらったなかで「見た目を変えてみるのは?」と言われたことが、特に印象に残っています。当時の私は童顔なだけでなく、幼く見える髪型と振る舞いをしていたのです。お客様から「うちのことを簡単に契約できる会社だと判断されて、何もできない若手社員を営業担当にしたと思って、少し腹が立った。」と言われました。
この出来事を機に、仕事の時間はメガネをかけることに。すると、成績が急激に上がったのです。あくまでもメガネはきっかけに過ぎず、営業としての自信がようやく表れたのだと思います。今も変わらず、仕事の時はメガネをかけるようにしています。

またインターネットの普及により、ITの業界が注目され始めました。当時は、誰もITの知識がなくて対応に困っているなか、私はこれまで愚直に一人で勉強し続けていた業界の知識がありました。以前は「成績最下位で何も知らない中野」でしたが「知っている中野」へと社内の見る目も変わってきたのです。
これまでの努力が実ったと感じた時期でした。努力が実った嬉しさだけでなく、自分の学びや努力がお客様のタメになることを知りました。全ての努力は「お客様のために」という思いは、今でも変わることはありません。

上場企業:組織の一員であることの自覚

その後、転職はせず、在籍していた会社が統合や買収を繰り返し、最終的に株式会社インテリジェンス(現パーソルグループ)の社員になりました。小さな会社で働いていたはずが、いきなり大手の上場企業の社員に。その当時、初めて会社のミッション、ビジョン、バリューなどの存在を知りました。これまでは、小さな営業所で売上を上げることだけを目標として働いていましたが、「組織の一員」として会社全体で取り組むことを学ぶきっかけになったのです。

個人が売上のためだけに身と時間を削って頑張るのではなく、役員もメンバーも全員が同じ方向を向いて成長する大切さを知りました。この時の学びがなければ、起業しても「売上」だけを考えて「組織」としてどうメンバーを尊重し、共創しながら成長するかを考えられなかったと思います。