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#12 i-plugが社員に提供する研修とは/ シリーズ: 中野さん!ちょっと教えてください

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#12 i-plugが社員に提供する研修とは/ シリーズ: 中野さん!ちょっと教えてください

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i-plugの代表取締役CEO中野さんに会社や働き方など、気になるあれこれを質問するシリーズ「中野さん!ちょっと教えてください」。第12弾は、i-plugの「研修」に焦点を当て、i-plugの研修と想いを聞きました。

株式会社i-plug

中野智哉代表取締役 CEO

1978年兵庫県生まれ。 2001年中京大学経営学部経営学科卒業。
2012年グロービス経営大学院大学経営研究科経営専攻修了(MBA)。
株式会社インテリジェンス(現パーソルグループ)で10年間求人広告市場で法人営業を経験。 2012年4月18日に株式会社i-plugを設立し、代表取締役CEOに就任。

私のキャリアと「人材育成」への気づき

私自身、新卒で入社した会社では、初日から実務に携わり、独学でスキルを磨いてきました。1社目は「見て盗め」という文化が根強かったです。そんな考えが当たり前だった時代でもありました。

2社目では、研修制度はありませんでしたが、目標設定と振り返りによるフィードバックの重要性を学びました。目の前の数字だけを追う営業だった私にとって、目標を通じてキャリアを見つめ直す機会を得たのは初めての経験でした。評価と給与が連動する仕組みに、モチベーションが高まったことを覚えています。

キャリアの転機となったのは、グロービス経営大学院での学びです。そこで「3C分析」や「SWOT分析」などのビジネスのフレームワークに初めて触れました。これまで感覚的に行っていた営業活動を理論的に理解することで、自分でも驚くほど生産性が向上したと実感しました。得られたのはスキルや知識だけではありません。「志」の教育を受けたことで、仕事の本質や社会的な影響、そして最終的に自分がどうありたいかを考えるようになったのです。

i-plugの成長と人材育成への注力

現在i-plugでは、マネージャー研修、リーダー研修、そして外部企業との合同研修など、さまざまな研修の機会を提供しています。しかし、創業当初からこのような研修制度があったわけではありません。

i-plugは、創業から約10年間、「成長最優先」を掲げ、業界で生き残るために挑戦を続けてきました。毎年3倍の成長目標を掲げ、常に人材が不足している状況のなかで事業を拡大してきたのです。正直なところ、新しく入社した社員の研修に注力する余裕はありませんでした。しかし、創業時よりも事業が安定し、上場も視野に入れた頃から、組織力の強化と人材育成の重要性を強く感じるようになりました。そのタイミングで、様々な取り組みを開始しました。具体的には、人事部門の強化、社内研修の拡充、評価に対するフィードバック文化の醸成などです。

会社が成長し続けるための育成

会社が成長し続けるためには、社員が育つ環境が不可欠だと私は考えています。現時点では、社員の育成においてまだ課題がたくさんあります。これは、創業メンバーにマネジメント経験が少なく、不足するスキルや知見は採用に頼らざるを得なかったという事情もあります。

しかし、今後さらに成長し続けるためにはそれだけでは足りません。これからは、社内で人を育てる力を強化していく必要があります。実際に、20代のリーダーが増えるなど、すでに育成の成果も少しずつ現れ始めているのです。

「気づき」を得る合同研修の挑戦

「人で勝つ会社」を目指す新たな試みとして、パナソニックEWネットワークスとの合同研修(※1)を実施しました。この研修は、他社との比較を通じて、社員に新たな気づきを得てもらいたいという思いから始まりました。会社の規模や歴史が異なる企業との交流を通じて、自社の強みや課題を客観的に認識し、さらなる成長につなげることを目的としています。

合同研修は、転職を促進してしまうのではという懸念の声も聞かれます。しかし、私は社外の人と接するからこそ、得られる気づきが大きいと考えているのです。実際、先方の参加者から「ベンチャー企業と聞いたので、怖めのイケイケの人たちが来ると思って不安でした」といった率直な声も寄せられました。お互いの固定観念を打ち破る良い機会になっていると感じています。

この合同研修は、多くの企業にとって「できそうでできない」貴重な取り組みだと思います。研修会社を介さずに企業間のみで研修を行うことは、珍しいです。i-plugとパナソニックEWネットワークスが、偶然の出会いから意気投合し、この合同研修を実現できたことには大きな意義があったと感じています。

※1 i-plug×パナソニックEWネットワークス合同研修レポートDay1〜未来を創るリーダーシップを育む〜

社員の可能性が広がることで、i-plugが成長する

かつて、私が人材会社の営業をしていた時のことです。リーマンショック後の人材採用が特に困難だった時期に、グロービス経営大学院で学んだ知識を活かし、大きな成果を上げることができました。これらの経験から、体系的な知識と実践が結びつくことで、事業成長に大きく貢献できることを身をもって実感しました。

i-plugが研修に力を入れるのは、単なるスキルアップのためだけではありません。社員一人ひとりが自らの可能性を広げ、本質的な「気づき」を得ること。そして、会社全体として成長できる組織に進化することを目指します。

そして、進化していくことが、我々がミッションとして掲げる「つながりで、人の可能性があふれる社会をつくる」ことにつながると思っています。