i-connectとは
ここからが正念場であり勝負時。i-plugの創業者3名に創業時や展望についてインタビューしました

事業・プロジェクト

ここからが正念場であり勝負時。i-plugの創業者3名に創業時や展望についてインタビューしました

  • #CEO

SHARE

2022年4月に10周年を迎えるi-plug。大きな節目を迎える今、グロービス経営大学院でMBAを取得するときに出会った創業者の3人に、創業時のお話やこれからの展望を聞きました。

中野 智哉代表取締役社長CEO

i-plugのco-founder。 趣味は釣りとテニス。

田中 伸明CFO

i-plugのco-founder。あだ名はのぶさん。

山田 正洋ワークプレイス&コミュニケーション部

i-plugのco-founder。あだなはミスター。

高根 千聖PR

i-plugのPR担当。あだなはまだない。

 

高根はじめに、i-plugの名前には以下の意味が込められていますよね。どのように決めたかお伺いしたいです。

山田「人をつなげる」という意味を込めたくこれらの言葉を選びました。社名をつけるにあたり大事にしていたことを単語で表しています。

中野当時掲げていたミッションはめちゃくちゃ長くて、その後入ってきたメンバーからは「覚えられへん!」と苦情があったくらいでしたね。笑

i-plugは将来を担う若い人財の可能性を広げる「つながり」を提供し、個人の成長と企業の発展を実現する。

※当時のミッション

高根そこからどう、事業につながっていったのでしょう。

田中人の可能性を広げるために考えたアイデアの1つが、「学生の成長を加速させる事業」でした。

中野僕はもともと、世の中が抱えている課題を解決したいという思いがあり、その手法としてのプラットフォーム型のビジネスに大きく課題関心を持っていました。

プラットフォームビジネスは、ニーズを持ったグループが出会い価値が創造され、それがとんでもないパワーを生みます。せっかく起業するんだったら、社会に大きな価値を提供したいと思っていたので、当時から強く惹かれていました。

田中僕は小さい時から日本の教育に疑問を持っていました。若い人たちの可能性に蓋をしてしまうところがあるなと。グロービスに通ううちに、日本の教育の問題を解決するためにはビジネスという手段もあると気づいたわけです。

ただ、社会課題を変えるにはちゃんと事業として継続性が担保されることが必要です。いろいろな人の支援を受けたり、共感してもらわないと解決できません。
さらに、社会問題解決のためには一企業が単独でやってもうまくいかないものです。特にスタートアップ1社ではなかなか難しい。でも、スタートアップが旗振り役を担って様々な人たちをつなぐことはできます。人々の力を結集させて社会問題を解決していくことはできると思っていました。

中野僕らはキャリアも違えば強みもさまざま。山田さんにはシステム寄りの発想をしてもらいました。

山田もともとエンジニアとしてのキャリアが長かったので、情報を使って社会の非効率を解消することに興味を抱いていました。データを活用してユーザの課題を解決するところに重きを置いていたように思います。

田中今思えば、グロービスで得た学びをもっと若い時から知っておけばよかったという思いが3人に共通してあり、”将来の人材を担う若い人材の可能性を広げる”ことを意識していたように思います。

10年を振り返る

高根i-plugは2022年4月に10周年を迎えます。会社としてはこの十年でどんな変化が起きたように思いますか?

中野”人の成長を促していくプラットフォーム”を作りたいよねという思いから始まったi-plugがやろうとしてること自体は変わっていませんが、企業の規模は変わりました。3人から200人に。事業の規模や利用者も増え、責任の範囲は大きく変化したと感じます。

一個人としては、ちょうど社会人としてキャリアを始めてから20年が経ちます。会社員として10年、経営者として10年です。

その間で実感したのは”個の持つ力”。人間のポテンシャルは凄まじく、”希望”を感じます。一人ひとりが本気で取り組むことにより、世の中に変化を促す可能性はおおいにあると実感した10年間でした。

人は知識を得て、情熱を持ちながら取り組みつづけることで、変化を生じさせることができます。論理的な考えに囚われすぎなくても、ポテンシャルやもともと秘めているものを感じます。続けることがそもそも変化を促すのか、変わるために動くのか、そこは「にわとりたまご」の話かもしれませんが。

高根田中さんはどう振り返りますか?

田中新卒市場についてはこの10年で大きく変わったと実感します。たとえば、新卒のスケジュールや手法も大きく変化しました。さらに、就活に対しての考え方も変化してきたように思います。これまでの新卒採用のあり方を今一度考える企業や人が増えてきて、変化させようと意気込んでいる人たちがいる。10年前は、そういう動きはほとんどなかったので、ここ数年で可能性を感じるようになりました。

テクノロジーもどんどん発展していくなか、今後ももっと変わっていくでしょう。本当にワクワクしますし、後れを取らないようにしていかねばとも思います。

高根個人的には、どうでしょう。

田中体重が10キロも太りまして。笑

というのはさておき、私もここ10年で役職も数回代わり、できる範囲が広がったという実感がある一方で、何も変わってないなと思う部分もあります。

それは何かというと若い人材の可能性を広げるそういう仕組みを作っていくことへコミットしていきたいという思いですね。i-plugを起ち上げる前、奈良県にある吉野で開催されたイベントに参加しました。そこで「人生をかけてやりたいことは、就活を変えることだ」と強く思い、その後起業したわけです。10年という節目を前に、もう一度吉野に行く機会が偶然ありまして、滝に打たれて自分に問うた結果、その初心や思いがぶれていないと再確認ができました。自分自身のやれることも広がり、もっともっとできることがありそうだとワクワクしています。

高根山田さんはどう思われますか?

山田僕はテクノロジー観点から話しますね。i-plugの創業期はSNSが出てきたりWebのサーバーコストが下がった時代でした。今思えば新たなプラットフォームを作るチャンスであったように思います。その機会を掴みサービス立ち上げられたことが感慨深いです。

就活の方法も多様化しており、データも蓄積されてきました。AIや適性診断も活用しながら、事業を拡大していけた10年間だったように思います。

組織も情報リテラシーが高く、初期からテクノロジーを活用して効率化に努めていました。新型コロナの感染拡大したときのテレワークへの対応も素早くて、組織や人も高いスピード感を持っていると感じています。

個人としても、座学で学んだ経営や企業の知識にとどまらず、身をもって経営に関わる経験をした期間でした。

高根改めて思うと、2011年はリーマンショックの余波も感じられながら震災も起き、企業の採用活動も慎重な時期だったように記憶しています。よく新卒採用の領域に飛び込みましたね。

中野求人倍率の波をずっと見てたから、戻るのは間違い無いと思っていました。でも、その戻るスピードがわからない。後から知ったけど、この時期に関西で起業する人はほぼいなかったみたいです。

高根なかなか特殊な起業であった、と(笑)。

田中特殊といえば、僕らのバックグラウンドも珍しいかなと思います。起業家というと、有名大学・有名企業での職歴があったり、キラキラした人材を思い浮かべる人も多いですよね。でも、僕らはそんなピカピカなキャリアではないし、普通の人たちです。それでも、まずはここまでやってこれました。この事実が多くの若い人たちに勇気を与えられたら嬉しいです。

これからのi-plug

高根i-plugは”vision2030″として「人の成長を加速させるキャリアデータベースプラットフォームをつくる」を掲げています。この実現に向けてここから10年、何をどう変えたいですか?

田中ブランドの強化です。i-plugと聞いたら多くの人が「変革を起こしてる会社ね」と想起する。そんな存在になっていきたいですね。新卒採用のみならず、個人のキャリア形成に一石を投じていくようなゲームチェンジャーでありたいと思います。

高根山田さんは、どうでしょう。

山田i-plugは10年間成長を続けていて、たくさんのメンバーも集まってきています。会社のエクイティを活かしてOfferBoxだけじゃない、社会に大きな価値を与えるような事業に取り組んでいきたいと思います。

高根最後に中野さんはどうお考えでしょうか。

中野キャリアデータベースプラットフォームの実現に向けて、もう一度初心に戻る気持ちでチャレンジに挑みたいと思います。

僕たちは、ビジョンを実現するために会社を興し、その想いは10年経った今も変わりません。「人の成長を加速させる」ような「キャリアデータベースプラットフォーム」を実現させるためには、新卒採用に特化した「OfferBox」だけでは難しい。

OfferBoxはこれからも何倍も成長していくし、会社を興して上場させてすごい、と評価されるかもしれないけど、社会に価値を提供するためにはそれだけでは足りないのです。
だから、もう一段何か大きなことにチャレンジしたいと思います。そのための準備もしていますし、ここから全員一丸となって取り組みたいです。

高根そのために、社内に期待していることはありますか?

中野今から会社の規模が50倍になるとしたら、単純な話今いる社員全員が部下50人をマネジメントする。そう考えると、一人ひとりがどれくらい成長すると良いか、イメージしやすいと考えています。

ミニマムでも50倍。そしたら、今よりも視座や発想が変わると思うんですね。ここからが正念場で、勝負の時だと考えています。

高根ありがとうございました!