i-plugでは2022年11月に新サービス「OfferBoxPLUS(※)」がリリースされました。当記事では「OfferBoxPLUS」を立ち上げた南川マネージャーにインタビュー。「OfferBoxPLUS」を立ち上げるまでの経緯や込められた思いについて聞きました。
(※)OfferBoxPLUS:2022年11月にリリースした、キャリアアドバイザーが学生に合った企業を紹介するi-plugの新卒人材紹介サービス。
株式会社i-plug
南川さん事業統括部 OfferBoxPLUS事業推進部 グループマネージャー
大学卒業後、株式会社マイナビに入社し、メディカル系人材紹介事業の法人営業に約8年間従事。支社の立ち上げや関西圏の営業部長を務めたのち、約5年間同事業の営業企画部の立ち上げを経験。その後、2022年4月にi-plug入社。現在は、OfferBoxPLUS事業推進部のマネージャーを務める。
北島i-plugが初の転職先の南川さん。転職しようと思ったきっかけを教えてください。
南川前職では、人材紹介部門の営業職だけでなく営業企画職も経験しました。営業企画職を経験したことで、「既存の商品を売る」だけでなく、人材紹介領域におけるマッチング精度の向上や入社後の定着率の向上を、深く追求することに興味を持ったのです。お客様に提供できる「価値」「顧客満足度」を強く意識するようになり、「もっとお客様のためにできることはないか」を考え始めたことが転職のきっかけとなりました。
また、営業企画職として新規事業を生み出すことに携わっていた時期もあり、新規事業の面白さを感じました。一方で、大手企業であるために、リスクや売上を考えると途中で頓挫してしまったり、立ち上げ当初の思いとは異なる形になってしまったり。管理体制がしっかりしているからこその悩みなのかもしれませんが、そういったことも経験しました。
もっと挑戦できる環境に進み、「お客様のためにできること」と「新規事業の立ち上げ」を追求していきたいと思い転職を決めました。
北島どのように転職を進めたのですか?
南川転職を始めたときは有形商材に携わりたく、医療系企業を中心に見ていました。起業も一つの選択肢として考えていたときに「新規事業を作るフェーズに携わることができるのであれば、これまでの知見が活かせる人材系企業も良いかもしれない」と気づき、途中から人材系企業も見ることに。人材系の中でも、急成長中の「ダイレクトリクルーティング事業」や「顧問紹介事業」を見ていました。
北島幅広く企業を見た上で、i-plugに入社を決めた理由を教えてください。
南川「新規事業の立ち上げにチャレンジできる」ことが1番の理由です。当初は、営業企画職として選考に進んでいました。最終面接時に役員と話すなか、事業の立ち上げに興味があることを伝えたところ、今後の新規事業の構想を役員から共有されました。この話がとても興味深く「面白そうですね!」と返答し、急遽採用職種が変更に。新規事業の立ち上げのポジションにて内定をもらいました。この新規事業こそ、現在私が立ち上げた「OfferBoxPLUS」なのです。
北島OfferBoxPLUSとはどのようなサービスですか?
南川企業様と学生の皆様の新たな出会いの機会を創出し、両者の関係性を人が仲介せず互いに深めていくことのできる、新たな人材紹介サービスです。
一般的な人材紹介サービスは、人材紹介会社が企業様と学生の皆様の仲介役を担います。面接の日程調整を行ったり、合否連絡を出したり、両者がマッチングするためのアシストをします。ただ、時代が進み、日程はWEBで簡単に調整できるようになりました。そして、市場が変化し選考方法が変わり、合否連絡も含め、選考に関するコミュニケーションは直接、企業様と学生の皆様との間で実施するからこそ伝わるものがあると考えています。仲介役が担う範囲を減らし、その分のリソースを違う形にして提供することで、より良い人材紹介サービスが生まれるのでは、と考えました。
一方でi-plugには創立時から主力事業の「OfferBox」があります。OfferBoxは、企業様が能動的に使うことで、学生の皆様との出会いが生まれるプラットフォームです。だからこそ、これまで出会えなかった学生の方々と出会えます。全ての企業様と学生の皆様がOfferBoxを全力で使いこなせば、正直他の採用サービスは必要ないのかもしれないとも思っています。しかし採用担当者は日々忙しく、オファーを送る時間を捻出できない方もいるのです。学生の方々の中には企業様からのオファーを読むことができないタイミングや時間もあります。そんな企業様や学生の方をよりサポートしたいと思いが募る一方で、募集情報等提供事業であるOfferBoxでは私たちが介在することが法律上不可能なのです。
そこで生まれたサービスが「OfferBoxPLUS」。
OfferBoxPLUSは、企業様と学生の皆様の出会いの機会の提供とフォローが私たちの主な役割です。紹介後、両者の日程調整や合否連絡のやり取りは仲介していません。企業様も学生の皆様も互いの意志で、自由に選考を進めていくことができます。
日程調整や合否連絡の仲介は行いませんが、一般的な人材紹介と同様、企業様と学生の皆様それぞれに弊社の担当がつくので、フォロー体制はしっかり整えています。人材紹介・ダイレクトリクルーティングは事業形態が異なりますが、各々の良いところを活かし、改善すべきところを補う、OfferBoxPLUSはその役割を持っている新たな人材紹介サービスです。
北島OfferBoxPLUSをリリースするまでの動きを教えてください。
南川OfferBoxPLUSをリリースする決議をもらう役員プレゼンが、入社半年後の9月に控えていたため、必死に事業計画を作りました。
まずは主力事業であるOfferBoxの現状を知ることから開始。提供価値や、企業様が利用するうえでの悩み、理想の使い方など、あらゆる方面からヒアリングを実施し強みと弱みを洗い出しました。新規事業の成功だけを考えずに、i-plug全体の事業を考え、各サービスの弱みと強みをどのように補い合えるか考える必要があるからです。
また、新卒採用市場における「人材紹介」の市場規模は現在280億と言われています。この市場にOfferBoxPLUSで少しでも食い込んでいくことを目標としました。OfferBoxPLUSをきっかけにOfferBoxを知る人が増えれば、「ダイレクトリクルーティング市場」のOfferBoxの存在がより大きくなります。OfferBoxとOfferBoxPLUSは競合サービスではなく、相乗効果が生まれるような互換性を持たせることを重視しました。
なお、「ダイレクトリクルーティングサービス」と「人材紹介サービス」の2つは、職業安定法では「募集情報等提供事業」と「職業紹介事業」と大きく事業形態が異なります。法務とも密にご相談しながら、慎重に進めました。私自身、職業安定法について改めて勉強しました。振り返ると怒涛のような半年間でしたね。
北島OfferBoxPLUSという新規事業を立ち上げるにあたって、どんなことが大変でしたか?
南川新規事業ではありますが、i-plugにOfferBoxという主力サービスがすでにあるなかで、同じく新卒領域の新規事業を考えなければなりません。その点が良かったことでもあり、最も大変なことでした。新規事業を考えるうえで、OfferBoxで培ってきた新卒領域のノウハウや知識を活用することができるのはとても有難いことです。
一方で、OfferBoxにマイナスの影響を与えることのないように、一つずつ慎重に考える必要があります。新サービスがなくても、OfferBoxを介して生まれるはずの企業様と学生の皆様のマッチングに影響が出ないことを最優先で考えました。そして、新サービスが相乗効果を生むことの説明も、OfferBoxをこれまで大切に成長させてきた社内メンバーたちへしっかり行いました。
北島OfferBoxPLUSをリリースしてから2年目に突入した現在の状況はどうですか?
南川事業責任者としてマネジメントしながらプレイヤーも行う、事業計画を立てていた時とは異なる忙しい日々を過ごしています。
サービスを開始したからこそ見えてきた課題もあります。例えば、学生の皆様のOfferBoxPLUSへの登録導線や、学生の皆様とキャリアアドバイザーの初回の面談調整の方法など。都度改善を行いながら、OfferBoxPLUSを利用する学生さんを増やしていけるような仕組みを徐々に整えています。
また、OfferBoxの利用企業様に、OfferBoxPLUSを知ってもらうため、OfferBoxの営業担当と連携をとる機会も多くなりました。社内の部署は異なりますが、営業担当同士が互いのサービスを紹介し合うことで、今までになかった新たな採用手法を提供することができていると実感しています。
北島今後南川さんはどのようなことに挑戦していきたいですか?
南川OfferBoxPLUSだからこそ繋がることのできる企業様と学生さんを増やしたいです。ダイレクトリクルーティングサービスのOfferBoxだけでなく、人材紹介サービス「OfferBoxPLUS」も使うことで、より多くの企業様と学生さんが、出会う機会が生まれます。「OfferBoxPLUS」は「OfferBoxにプラスして使うと、さらに可能性が広がるサービス」です。「OfferBoxPLUS」をあえて「OfferBoxエージェント」と名付けなかった理由はそこにあります。事業形態は「募集情報等提供事業」と「職業紹介事業」で異なりますが、双方のサービスをより良くできるよう切磋琢磨しながら、i-plugを成長させていきたいです。
北島ありがとうございました!