こんにちは。i-plugのPRを担当している高根と申します。ここ半年くらい5Valuesをどのように浸透させるか考え、以下の取り組みをおこなっていました。
- ワークショップ計画・運営
- カルチャーブック制作
今回は、カルチャーブック制作の前段となるワークショップについて、どのように設計したか記事にしてみたいと思います。
課題
i-plugには、MissionやVision2030を実現するために大切にしている価値観「5Values」があります。2019年に制定されたものの、これまであまり周知施策に取り組めておりませんでした。
実際、各Valueについて「自分の言葉でいえるか」という社内アンケートに対しては、「創造的な意志を尊重する」が最もスコアが低く「あてはまる+非常にあてはまる(≒自分の言葉でいえる)」の回答者が約41%と半数を割る状況でした。
4月に設立10周年を迎えさらなる挑戦に取り組むi-plugでは、メンバーも年々増加しています。さまざまなバックグラウンドを持つメンバーたちと新たな価値を創造するにあたり、指針となる強固な「拠りどころ」があれば、意見の違いが生じても意思決定ができるはず。5Valuesがそのような存在となることを目指し、5Vlauesの浸透をHR(人事・採用)部とともに進めることになりました。
計画のプロセス
1:ゴールを考える
まずは、本施策のゴールを考えました。5Valuesは行動のもととなる「価値観」ですので、理想では「メンバーが5Valuesに基づいた行動をおこなうこと」または「他への伝播(シェア)」が最も達成したい姿です。
しかし、施策ひとつでそこに到達することは現実的ではありません。「行動変容」や「シェア」は中長期的な目標とし、本プロジェクトでは足場となる「認知」をゴールとしました。
ゴールを達成するにあたり現状とのギャップを洗い出し、課題を抽出します。その結果、浸透や認知以前の問題として「5Valuesの解釈が社内に明示化されていないこと」が挙げられました。解釈の統一がなされないまま社内に浸透してしまうと、本来達成したかったことが叶わなくなります。そのため、「5Valuesの解釈の言語化」をマイルストーンに設定。経営陣を巻き込みながら、言葉の調整をする日々が続きました。
やがて関係者が納得できるよう意見は集約され、5Valuesにおける解釈の明文化を達成しました。
## どのように知ってもらうか
無事に5Valuesの解釈が明文化されたら、いよいよ認知・理解のフェーズに移ります。
対象は、毎日業務で忙しいメンバーたち。彼らに対してどのように働きかければ5Valuesを知り、より興味を持っていただけそうか、という点を重視しプロジェクトメンバーで再び話し合います。また、ただ知識として脳に刻むだけでは忘れてしまうのが人間の脳です。インプットとアウトプットはセットになる仕組みとして、開催者と受講者が相互にコミュニケーションをできる”ワークショップ形式”が最適ではないかと意見が集約されました。
ワークショップのプログラム
ワークショップのプログラムは以下のように設計しました。
1.インプット
当然ながらインプットしなければ人は情報を得ません。まずは、インプットの時間として社長の中野さんをアサイン。各Valueの解釈について説明する時間を設けました。また、一方的に説明するだけではなく、質疑応答の時間を設けることで、メンバーが疑問に思っていることの解消を図りました。
2.個人ワーク
続いては「アウトプット」としての個人ワークの時間です。ただ解釈を聞くだけでは理解は深まりません。最終的に自らの行動変容に結びつくよう、「自分ごと」することが重要だと考えました。そこで、自分の行動をValueにあてはめながら書き出すというコンテンツを設計。
参加者にはGoogleスライドを配布し、各Valueごとに自分の経験であてはまりそうなエピソードを書き出してもらいました。
3.グループワーク
グループワークでは、自分の書いたエピソードを発表します。それに対してグループメンバーは、他にも発表者が5Valuesに基づいた行動をしていないか考え、発表する時間としました。また、エピソードがなかなか思い浮かばないケースも想定し、その場合は無理に捻り出さず、発表者のエピソードに対し肯定的なコメントをするよう依頼しました。
このワークの狙いは、自分が気づいていない自分の良さを知ること。また、相互理解の場としても機能すれば良いなとかんがえていました。そのため、できるだけ普段の業務で関わり合いのある人が集まるようにグルーピングをおこないました。
結果
このようなグループワークを、全社員対象に全5日程で開催。85%がリアルタイムでワークショップに取り組み、残りはアーカイブ動画を視聴する形で参加いただきました。
ワークショップ参加後のアンケートでは、89.29%が以前より5Valuesの理解が深まっていると回答し、今回の目的であった「認知・理解」を概ね達成できたと考えています。
ネクストアクション
このワークショップは、5Valuesをもっと身近に感じてもらうための取り組みのひとつに過ぎません。一度ワークショップでインプットやアウトプットをしても、時間が経つと忘れてしまうのが人間です。いつでも手にとれるよう、何か形に残しておく必要があります。
そこで、本プロジェクトでは続けて「カルチャーブック」の制作に取り組みました。制作の過程についてはまた別の記事にてお知らせいたします。