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PRプロジェクト「口角が上がる広告」が完成するまでの話

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PRプロジェクト「口角が上がる広告」が完成するまでの話

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こんにちは、コミュニケーションデザイン部(PR)の鹿毛です。2024年5月〜6月、OfferBoxの「口角が上がる広告」を渋谷駅と全国の大学最寄駅周辺に掲出しました。当記事では「口角が上がる広告」プロジェクトについて記事にしたいと思います。

「口角が上がる広告」って?

「口角が上がる広告」は、「口に出すだけで前向きになる言葉」、「みにみにぴにぴに」を掲出した広告です。「みにみにぴにぴに」は関西大学文学部総合人文学科、熊谷学而准教授の監修のもと、「口角が上がることで気持ちが前向きになる」という行動心理と、「不安・ストレス緩和に繋がるかわいい言葉」という音声学の知見をかけ合わせて考案しました。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000120.000041771.html

昨年度から開始したOfferBoxのPR施策

OfferBoxは「就活生に寄り添って支援するサービスでありたい」という思いがあります。しかし社外へその思いを伝えきれていないと考えました。そこで、OfferBoxのさらなるブランド向上を推し進めるために、昨年度「視線が上がる広告」に続き「口角が上がる広告」の実施に至りました。

背景

当社が2025年卒業予定の学生約600名を対象に行った【2025卒対象】就職活動状況に関するアンケート(※1)調査によると、調査時点で「就職活動中」と回答した約500名の学生うち、就職活動中、「不安や緊張を感じることがある」または「不安や緊張を感じることがたまにある」と回答した学生が約96%でした。

この結果を受け、i-plugは就活生が少しでも前向きになれるようにという願いを込め、2025年卒業予定の学生にとっては一般的な就活スケジュールにおける採用面接解禁日、2026年卒業予定の学生にとっては夏期インターンシップといった就職活動のスタートを切り始める時期となる、6月1日(土)に向け、誰でもその場で簡単にできる、不安と緊張を緩和させる言葉を広告として掲出しました。

​​※1 【2025卒対象】就職活動状況に関するアンケート(i-plug実施/調査期間:2024年5月8日〜10日)

昨年度のプロジェクト

昨年度は「視線が上がる広告」を実施しました。「視線が上がる広告」は、「視線を上げることで気持ちが前向きになる」という行動心理学に基づき、昨年i-plugが採用面接解禁日の2023年6月1日にあわせて掲出したものです。

通常の広告とは違い、あえてメッセージを目線より上に出すことで、自然と視線が上がり、思わず気持ちが前向きになるように設計にし、渋谷駅と首都圏の大学周辺の消火栓広告に掲出しました。

今回掲出した「口角が上がる広告」は、就職活動に不安や緊張を抱く25年卒業予定学生と、26年卒業予定学生に向けた、気持ちが前向きになる広告の第二弾です。

▼昨年度「視線が上がる広告」が完成するまで
https://i-plug.co.jp/plug-in/7749/

「口角が上がる広告」が完成するまで

昨年度に引き続きPRプロジェクトのパートナーは「株式会社プラチナム」

今年もi-plugと共に、PRプロジェクトを動いてくれたのは、昨年度の「視線が上がる広告」に引き続き「株式会社プラチナム(https://platinuminc.jp/)」の皆さん。

代理店の方は社員ではありません。サービスやコーポレートへの考え方や価値観は違っていて当たり前です。しかし、1つのプロジェクトを共にやりきり結果を出すためには、目的と思いの共有が必要だと思い、コミュニケーションを大切にしました。

プロジェクトの方向性決定

昨年度実施した「視線が上がる広告」はSNSを中心に話題となり、X投稿では約8000いいねを獲得。この施策をきっかけに、OfferBoxに対し「寄り添うサービス」というイメージを持つ就活生も増え、実際に就活生の20.6%が新たにサービスの利用を開始するなど大きな反響がありました。

昨年度の結果を踏まえて、はじめに話し合ったのは「今年はどうするのか?」です。今年も前回と同じ「視線が上がる広告」第二弾をすべきなのか、全く別の考え方で新しい企画をすべきなのか。前回、多くの反響をいただいただけに、今年は何をすべきか正解が分からず、深く悩みました。
PRプロジェクトを実施するにあたり、昨年から変わらない思いが1つありました。「がんばれ」という言葉以外で背中を押すメッセージを送りたいという思いです。学生さんは、就活や学業、アルバイトなどすでにいろんなことを頑張っているので、「がんばれ」とメッセージを送るのは違うと考えていたのです。軸となる思いが変わらないのであれば、「視線が上がる広告」をブラッシュアップしようと、考えました。
しかし、昨年より多くの学生さんに見てもらうために同じことをやっていてもダメだという考えがよぎりました。ポジティブになるきっかけは、人によってさまざまな方法があります。自分にあった緊張や不安の緩和の仕方や前向きになれるきっかけを見つけて欲しいと思い、「口角が上がる広告」の実施に踏み切りました。

言葉作り「みにみにぴにぴに」

昨年度に引き続き、説得力のあるエビデンスが必要だと思いました。関西大学文学部総合人文学科、熊谷学而准教授の監修のもと「前向きになれる言葉」を考案。
100語以上考案し、関西大学文学部総合人文学科、熊谷学而准教授監修のもと、最終候補を選定しました。
口に出すだけで前向きになる言葉の条件から100語以上の言葉を考案。最終候補の中から、実際に関西大学の学生に「声に出した時、もっとも『前向きになる』言葉」を選んでもらうアンケートを実施しました。そこで決定したのが「みにみにぴにぴに」。

<口に出すだけで前向きになる言葉の条件>

①口角が上がる、母音が「い」の言葉で構成されている
②語呂・語感が良く、思わず口に出したくなる言葉になっている
③音象徴の視点で、「かわいい」と感じる要素、ポジティブな要素がある
ー繰り返しになっている言葉(今回は「みに」と「ぴに」の繰り返し)
ーパ行(無声音・両唇音)、マ行(両唇音・共鳴音)、ラ行(共鳴音)がつく言葉
・無声音:子音がp、t、kといった声帯を震わせずに発音できる高周波数の音
・両唇音:上下の唇を使って発音する音
・共鳴音:呼気の流れが妨げられない音

条件以外にも、不快に感じる言葉になっていないか、外国語で別の意味になっていないかなどを考慮しながら考案しました。また、「みにみにぴにぴに」には効果は持たせるが、言葉に意味を持たせないことを重要視しました。

デザインのブラッシュアップ

デザインのこだわりポイントは、できる限りシンプルであることです。もっとポップに見せる案や謎感を演出するデザインなどの案もありました。しかし、デザインに意味を持たせてしまうことで「みにみにぴにぴに」という言葉の存在が薄れ、言葉に違う意味が宿ってしまうのではと感じ、シンプルなデザインに決定。言葉を発する行動と音に効果はあるが、言葉に意味を持たせてしまうことを可能な限り避けるためです。

掲出タイミング

今年は、掲出タイミングを2段階にするという新たな試みをしました。

第一弾:全国の大学最寄り駅周辺

5月20日から全国の大学最寄り駅周辺に、「みにみにぴにぴに」という言葉だけを掲出。掲出の意図は隠しました。ねとらぼのSNSともタイアップし、「これ何だ?」という期待と謎感を生み出しました。
https://x.com/itm_nlab/status/1792480392089338048

第二弾:渋谷駅にて種明かし

第一弾から約1週間後の5月27日から渋谷駅にて、「みにみにぴにぴに」とメッセージを記載した広告を掲出しました。ここで、種明かしです。

迎えた掲出日

どんな反響があるのか不安な感情が溢れた掲出日。気持ちを落ち着かせるために何度も「みにみにぴにぴに」と呟きました。

掲出〜全国の大学最寄り駅周辺〜

近鉄京都駅

JR横浜駅

JR西宮駅

掲出〜渋谷駅〜

結果

「視線が上がる広告」に引き続き、「口角が上がる広告」も多くの反響をいただきました。
Xでの反響では本件に関する投稿が約1300件以上に達し、タイアップ記事を出したLivedoor Newsの投稿は、リポストが約2600件。いいねが15,065件、インプレッション数が2,374,520という結果でした。昨年の「視線が上がる広告」と比較しても、5倍以上のポジティブな反響だったのです。また多くのメディアからも記事化いただき、100件の露出を獲得しました。

▼掲載された記事(一部抜粋)
・朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASS5032NNS50PLFA00KM.html

・ITmedia
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2405/29/news157.html

webメディア以外に、テレビでも紹介いただきました。

まとめ

広告が掲出される前は、不安で溢れていましたが、結果を見るとやってよかったと心から思いました。より多くの学生さんに、OfferBoxの思いを届けるためには、もっと多くの挑戦とメッセージの発信が必要だと思っています。これからも、多くのマスメディアやSNSにて話題を作り、多くの学生さんへ思いを届けていきたいです。
OfferBoxのPR担当としてこれからも、多くの就活生に寄り添いながら価値を提供していきます。