当社の主力事業である新卒オファー型就活サービス「OfferBox」。これまで企業が学生へ能動的にアプローチできるプロダクトとして、多くの出会いを生み出してきました。そのプロダクトの特徴をさらに広げる新たな機能として、2025年10月に「ピックアップ学生」機能がリリースされました。
機能のリリースから半年以上が経ち、多くのお客様の採用活動にてご活用いただいています。当機能は従来の「学生検索」の延長線上にあるように思えるかもしれません。しかしその裏側には、プロダクトの可能性の最大化を追求した思想と、お客様へ提供したい価値を考えたこだわりがありました。
今回は、当機能の開発でプロダクトマネージャー(以下、PdM)を務めた井上さんと、日々お客様と対話をする営業の篠原さんに、機能誕生の背景や対話を通じて見えてきた成果、そして今後の展望までを語り合ってもらいました。
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株式会社i-plug
井上プロダクト戦略グループ
HR業界での経営企画を経て、FinTechスタートアップ創業期にエンジニアとして参画し、ゼロからのプロダクト立ち上げを牽引。2022年にi-plugへ入社し、「OfferBox」のUX領域を担当。現在はPdMとして事業・技術・ユーザーの視点を掛け合わせ、学生と企業のより良い出会いにつながるプロダクトづくりに尽力している。
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株式会社i-plug
篠原CS1部 グループマネージャー
大学卒業後、2013年に株式会社インテリジェンス(現:パーソルキャリア株式会社)へ入社。アルバイト領域や中途領域の法人営業に従事し、在籍中に2度の育児休業を経験。約8年前、従業員数70名規模だった株式会社i-plugにセールス職として中途入社。現在はグループマネージャーとして、メンバーの育成と組織成果の最大化に尽力している。プライベートでは小学校6年生、4年生、4歳のお子さんを育てる3児の母。
条件だけでは見えない学生との出会いを広げるアプローチ

鹿毛はじめに「ピックアップ学生」がどのような機能なのか教えてください。
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井上企業の募集要項をもとに、学生が毎日自動でピックアップされる機能です。さまざまな企業と学生のデータを掛け合わせてピックアップしています。たとえば、企業が募集要項に記載している業種や事業内容、業務内容などと、学生が選択している志望職種や業界、自己PRなどのデータです。
OfferBoxでは、学生が同時に受け取れるオファー数が最大15枠と決まっています。通常の検索では、すでにオファー枠が15枠埋まっている学生も表示される(※)のですが、当機能では満枠の学生はピックアップされない仕様です。
※2026年5月28日より、通常の検索においても、オファー枠が埋まっている学生を非表示にする検索が可能となりました。
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篠原営業として、お客様に新機能をご案内したとき、好意的な反応をいただくことが多かったです。特に「オファーが15枠に達していない状態の学生のみ表示される」という点がわかりやすく伝わったようです。というのも、自社に合いそうな学生を見つけたもののオファーが満枠で、オファーを送れず枠が空くのを待つ、という経験をされている採用担当者の方が多いからです。
条件だけでは見えない学生との出会いを広げるアプローチ

鹿毛この機能を開発する背景には、どのような課題があったのでしょうか?
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井上以前から、お客様や営業現場より「満枠の学生を非表示にできる検索条件を追加してほしい」というご要望をいただいていました。しかし、既存の検索システムへその条件を組み込むとなると、システムの構造上、多大な開発期間がかかることがわかっていました。さらに、満枠の学生が表示されないことで、自社に合う学生を見つけ出す機会の損失につながることも懸念していました。検索した時点では満枠であっても、待っていれば出会える可能性があるからです。
そこで、お客様のご要望に応えつつ、出会いの機会も損なわない機能を模索しました。そして辿り着いたのが、既存の検索画面に条件を追加するのではなく、別のアプローチを新しく構築するという形です。
また、検索においてどうしても生じてしまう「条件での絞り込みすぎ」という問題の解消も目的の1つにあります。人の手で検索条件を指定すると、どうしてもさまざまな条件を足してしまいがちです。MUST条件だけでなく、WANT条件にまでチェックを入れて検索してしまう方も多いはずです。そのお気持ちはすごくわかります。OfferBoxの検索機能は検索できる項目が豊富だからこそ、条件によっては、出会える学生の幅を狭めてしまう側面があります。その問題に対して、人の手が加わらない中立的な「データ」を掛け合わせることで、検索では見つからなかった学生との出会いを広げることを目指しました。
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篠原実際、お客様のなかには、エリアや志望職種を細かく絞り込んで検索される方も多いです。一方でこの機能を使うと、募集要項に書かれた本質的な仕事内容や求める人物像に基づいて、エリアの垣根を越えた学生がフラットに表示されます。結果として、これまでのオファーの開封率と比較して、ピックアップ学生機能を活用した時の方が開封率が高くなったというお客様もいます。営業にとっても、お客様にOfferBoxをより活用いただくための武器になっています。
人事リソースの最適化と、それぞれの運用スタイルへの定着

鹿毛提案活動を続けるなかで、企業様からはどのような変化や成果が見えてきましたか?
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篠原私の担当するお客様の場合、主に2つの活用パターンで、特徴的な成果が出ています。
1つ目は、「人事リソースが不足しているお客様」の事例です。人事担当者が少人数でオファー送信から選考まですべてを行っているお客様の場合、学生の検索と文面作成にかかる工数が課題でした。特に、私が担当している地方の企業様では多い課題です。本来であれば時間をかけて取り組むべきところだからこそ、工数を割くしかない状況でした。そして、どうしても工数が割けずにOfferBoxの活用自体を諦めてしまうお客様もいるのが現実です。 そういったお客様には、「まずは、毎朝ログインしてピックアップ学生をチェックしてください」とお伝えしています。これにより、自社にマッチするオファー対象の学生が見つかるようになり、検索にかける時間が削減されました。その結果、学生からの反応も良く、「これだけ反応が良いなら、もっと活用してみよう」と思っていただける機会が多くなったように思います。
2つ目は、「採用人数が多く、大きな母集団を形成する必要があるお客様」の事例です。通常の検索で広くアプローチしつつ、お客様が自力で見つけられなかった「ピックアップ学生」にもオファーを送る、という使い方です。検索とピックアップ学生機能の2軸で学生を見つけています。
プロダクト全体の「体験」を磨く

鹿毛最後に、この「ピックアップ学生」というアプローチを通じて、今後どのようなプロダクトに進化させたいか教えてください。
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篠原営業としては、お客様に検索条件にとらわれすぎない、さらなる可能性の広がりを感じてほしいです。これまでの検索軸だけでは、マッチするはずの学生さんとの出会いの可能性を、企業様自身が狭めてしまっているケースがあります。さまざまなデータによるマッチングを信じて、まずは先入観なくアプローチしてみてほしいです。それによって、本来出会うべき企業と学生が結ばれる機会をもっと増やしていきたいです。
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井上私はこの「ピックアップ学生」という機能単体を広げていきたいわけではありません。目指しているのは、検索画面の項目を一つずつ設定しなくても、OfferBoxというプロダクトにログインするだけで、自社にマッチした学生と自然に出会える体験を提供することです。部分的な機能追加ではなく、プロダクト全体の体験ベースでの進化。そこを目指して、お客様の採用活動がより本質的なものになるよう、これからもプロダクトを進化させ続けていきたいですね。


